Angle ClassⅠ 上下顎過成長を伴う、叢生症例
右上の八重歯が入るスペースがなかった。噛み合わせが深いことがお悩みでした。
上記を改善するために、拡大床を使用し、側方拡大を行い、八重歯の入るスペースを確保しました。その後、歯磨きのコントロールが不良なために、ブラケット治療ではなくマウスピース矯正で改善をしました。審美面だけでなく咬み合わせの機能が悪化し、将来の虫歯リスクが高まるため、矯正歯科治療の必要性は高いといえます。
厚生省ガイドラインに基づく症例情報
- 患者様のご希望: 右上の八重歯が入るスペースがない・噛み合わせが深い
- 初診時年齢: 12歳11ヶ月
- 初回検査と診断: Angle ClassⅠ 上下顎過成長を伴う、叢生症例
- 治療を行う上で考えられたリスク:
・歯の移動に伴う軽微な歯根吸収、歯槽骨吸収、歯肉退縮(本症例では歯肉退縮を認めなかった)
・矯正器具装着中のカリエスリスク増大(本症例ではカリエス処置が3歯発生) - 治療経過の様子:
上顎の第一大臼歯を遠心移動させ、非抜歯にて矯正治療を行いました。 - 使用装置: 拡大床・インビザライン
- 治療費用: 79万2000円(検査代等別)
- 治療期間(矯正+保定): 矯正:2年10か月 リテーナー:1年
- 治療上の注意点:
矯正治療後は、元の位置に戻ろうとします(後戻り)ので、歯のうら側からワイヤーで固定することがありますが、カリエスリスクの観点からワイヤー固定はせず、可撤式の保定床を用いて後戻りを防止することとしました。