妊娠中は体にいろいろな変化がおきますが、それはお口の中も例外ではありません。いったいどのような危険があるのでしょうか?
1, 50%が歯周病に!! 早産や低出生体重児のリスク増
実に妊婦さんの約半数が、歯ぐきの腫れや出血を伴う「妊娠性歯肉炎」という歯周病にかかってしまいます。女性ホルモンの分泌量の増加やつわりでしっかり歯磨きができなくなることが原因です。喫煙、飲酒と同じように、この歯肉炎が重症化すると、早産や低出生体重児につながりますので、十分な注意が必要です。
2, むし歯のリスクも増! 歯が痛いままの出産はつらい!
女性ホルモンの増加でだ液の性質が変わってしまったり、つわりでしっかりブラッシングできない、食事の回数が増えるなど、妊娠中はむし歯のリスクも高まります。妊娠8ヶ月頃を過ぎるとお腹が大きくなり治療が難しくなってきますので、早期発見・早期治療が重要です。
3, 妊娠性エプーリス
妊娠16週前後から歯ぐきにできる「良性の腫瘍」です。赤く腫れて出血もしますが、出産と共に消えていきます。しかし、悪化して出血などが多くなると、やはり早産や低出生体重児の原因となりますので、「なんか腫れてるかな…」と感じたら早めに来院してください。
安心して楽に治療ができるのは妊娠8ヶ月まで。安定期に入ったら、まずは定期健診でお口の病気を早期発見・早期治療しましょう!