だ液は普通の成人で1日に1.5リットルも出ると言われています。なぜだ液はこんなにたくさん出るのか?実はだ液は、私たちが生きていくために欠かすことのできない、様々な役割を持っています。
だ液がなかったら、歯はすぐにボロボロになります!
ちょっと驚くかもしれませんが、私たちの歯は食事のたびに「むし歯菌」が出す「酸」によって溶かされています!これを「脱灰(だっかい)」といい、「むし歯」はこの脱灰の状態が続くことでなってしまうのです。
しかし、あるものの作用で、なんと溶けた歯が再生(再石灰化)します!そう、その「あるもの」こそが「だ液」なんです!「だ液」はカルシウムなどのミネラルを含んでおり、その力で歯の再石灰化を行います。
だ液の力で自分を守れ!
清涼飲料水など酸の強いものを口に入れると、あっという間に歯が溶けやすい状態になります。しかし、そうした危険から歯を守っているのがやはり「だ液」。だ液には酸を中和する「緩衝能(かんしょうのう)」と呼ばれる力があり、口の中を中性に保とうとしてくれます。梅干しなど、酸っぱいものを食べるとだ液があふれ出てきますが、これは脳が「歯を守れ!」と指令を出しているのですね。
さらにだ液には、むし歯や歯周病をはじめ、口から入り込もうとする様々な病原菌の繁殖を抑えたり、殺菌する役割も。だ液は私たちの体をいろいろな病気から守っているのです。
ドライマウスに注意!
色々な役割を果たし、私達の生活にとって欠かすことのできない「だ液」。実は、そんな大切な「だ液」が少なくなってしまい、口の中が乾燥して、様々なトラブルの原因となる病気があります。それが「ドライマウス」です。ドライマウスの原因は様々ですが、もしそうした症状を常に感じるようでしたら、できるだけ早めに私達にご相談ください。