「親知らず」皆さんはその語源をご存知ですか?
これにはふたつの説があるとされています。
ひとつは「大人になってから生えるので、生えてきたことに親が気づかないから」。
そしてもうひとつは、「親が亡くなってから生えてくるから」。
親知らずは20歳前後で生えてきますが、昔、まだ寿命が50歳ぐらいだった頃を考えれば、
親知らずが生えた時にはすでに親はいない…なんてこともあったのでしょうね。
また、「智歯(ちし)」や「知恵歯(ちえし)」と呼ばれることもあります。
これは「知恵が備わった大人になってから生えるから」というのが語源のようです。
ちゃんと生えないのが当たり前!?
親知らずは上下左右の一番奥に合計4本あります。
生え方は非常に個人差が大きく、「全く生えてこない」「1本?3本だけ」「4本すべて生えている」、
それぞれが3分の1ずついらっしゃいます。
こうしたことからも想像できるように、親知らずはしっかり生えてこないケースが多く(下図参照)、
むしろ正しく生えてくるほうが珍しいほど。
実は、これがさまざまなトラブルの原因となっています。
あらゆるトラブルの原因に・・・
親知らずがしっかり生えていないと、歯磨きをしても磨き残しが多くなります。
これがむし歯や歯周病の原因となったり、
周辺が細菌に感染して炎症を起こす(智歯周囲炎)などの、トラブルの原因となります。
ちなみに、細菌感染を我慢して放置していると、
感染が「顎」→「のど」→「胸」→「心臓」へと広がっていき、
最悪の場合、死に至る可能性すらあります。
抜くべき?抜かないべき?
このように、さまざまなトラブルの原因となりやすいのが「親知らず」。
もしトラブルを引き起こしてしまった場合の対処法としては、となりの健康な歯への影響、
そして、治療してもまた再発する可能性などを考え、抜歯を検討するのが一般的です。
「抜歯は怖い」というイメージもあるかと思いますが、しっかり状態を説明させていただき、
できる限りご要望にそった治療をいたします。
もちろん、状態によっては抜かずに温存するという選択が可能な場合もあります。
いずれにせよ、早期にご相談いただくのが何よりも大切。
もし違和感などを感じたら、放置せずにできるだけ早めにご相談くださいね!