欠損のパターンからあなたに一番近いタイプを選んでいただけるとインプラント植立の本数と他の治療法との差がわかります。
◆奥から2番目の歯が1本失ったケース
このケースの場合下顎であればほとんど間違いなくインプラントの植立は可能で太くて長いインプラント1本が適用となります。
インプラントをやらない歯科医院では間違いなくブリッジの適用となります。虫歯もない歯を削るかは患者さまが決めることだと思いますが、理想的にはインプラントの方が長持ちをするのです。
◆奥からを連続2本失ったケース
このケースの場合は2本連続してインプラントの植立が必要となります。下顎ではほとんどのケースで可能だと思いますが、上顎では植立が不可能なこと が多いのも確かです。従来では、不可と思われるケースでも、大口式インプラントでは可となりました。
他の治療法としては義歯を入れることになります。金属 のバネが欠損した前の2本の歯にかかります。
◆犬歯や小臼歯(奥から3、4番目)と呼ばれる歯を1本失ったケース
このケースの場合は1本の植立となります。上顎の場合は奥歯に近いほど骨がなくなる傾向にありますので、できる場合とできない場合があります。大口式インプラント等、可能となるケースが増えました。上下顎の犬歯部位はほとんどの場合可能でしょう。
下顎の場合は奥から3番目の第2小臼歯の部位には神経 の出口があるために植立できない場合があります。このように中間の歯が1本抜けた場合はブリッジの可能性も考えられます。
◆前歯を1本歯を失ったケース
◇下顎の場合
この場合は3通りの治療法が考えられます。
- インプラントによる回復
- 両隣を削ってブリッジとする
- 両隣をほとんど削らずに接着性のブリッジとする
◇上顎の場合
この場合は4通り考えられます
- インプラントによる回復
- 両隣を削ってブリッジとする
- 両隣をほとんど削らずに接着性の仮のブリッジとし、インプラントができるのを待つ
- 1本義歯としてインプラントができる日を待つ
上顎の前歯部は見た目が重要視される部位なので場合によってはブリッジの場合の方がきれいに治ることがあります。
両隣の歯がすでに削られて詰め物や被せも のがある場合で骨がない場合はブリッジとします。
両隣の歯が全く削られていない場合はインプラントにします。今はインプラントはすぐにできないがいずれ入 れる予定の場合は仮の義歯か接着性のブリッジとします。
◆ほとんど全ての歯を失っているケース
◇下顎の場合
この場合3通り考えられます
- 最低6本以上のインプラントの植立を行い完全固定式のインプラントによるブリッジとする。理想的には8本以上入れられれば安定したものとなる。
- 2-4本の植立を行いインプラントを土台とした義歯併用タイプとする。2-4本のインプラントに義歯を安定させるバー、ボールタイプ、マグネットタイプを取り付け義歯が動かないようにする。
- 全身的な問題やインプラントをしたくない方は総義歯とする。
◇上顎の場合
この場合3通り考えられます
- 骨が充分あれば最低6本以上のインプラントの植立を行い完全固定式のインプラントによるブリッジとする。骨があまりない場合は理想的には8-10本以上入れられれば安定したものとなる。
- 2-4本の植立を行いインプラントを土台とした義歯併用タイプとする。2-4本のインプラントに義歯を安定させるバー、ボールタイプ、マグネットタイプを取り付け義歯が動かないようにする。
- 全身的な問題やインプラントをしたくない方は総義歯とする。