歯科治療に欠かせない「麻酔」。歯科で主に使用する麻酔をご紹介します。
01.表面麻酔法
歯ぐきに塗って、表面の感覚を麻痺させる麻酔です。歯そのものの痛みを抑えるには注射する必要がありますが、この注射の針が歯ぐきに刺さる時に痛いので、それをやわらげるために表面麻酔をします。そのほか、治療時の痛みがそれほど激しくない乳歯の抜歯や歯石を除去する際に使うこともあります。
02.浸潤(しんじゅん)麻酔法
痛みをやわらげたいところに直接注射をする麻酔です。歯ぐきに針を刺し、歯を支える歯槽骨に麻酔薬を染み込ませて(浸潤)、歯の神経を麻痺させます。「麻酔の注射が痛い!」というイメージが強いですが、最近では針がとても細くなるなど技術も発達しているので、以前ほどの痛みはなくなっています。麻酔の効果は1?3時間ほどです。
03.伝達麻酔法
下顎の奥歯は歯を支える骨(歯槽骨)が厚いため、浸潤麻酔では効きが十分でない場合があります。そのような場合、図のように脳とつながる神経の周囲に麻酔をすることで、広い範囲でしっかり麻酔を効かせることができます。麻酔の効果は3?6時間ほどです。
このほか、歯と歯を支える骨の間にある「歯根膜」に注射をする方法もあり、症状などにより適用する麻酔法も変わってきます。また、麻酔で気分が悪くなった経験や、痛みに不安がある方はぜひ事前にご相談ください。