高齢者で健康な人は、14.9本
認知症の疑いがある人は、9.4本
実はこの数字、高齢者の「残っている歯」の平均本数です。
最近の研究結果により、多く歯が残っている人ほど「認知症」になりにくいことがわかってきました。
これは「噛む」という行為と関連しています。歯が多ければしっかり噛むことができ、その刺激が脳にまで達し、脳の働きを活性化させるのです。実は近年、さまざまな研究結果から「噛む」ことと「健康で豊かな生活」の関わりがより明らかになってきています。
さらにしっかり噛めれば、なんでも食べられて消化にもよいため、体全体にとっての栄養面でも差がでます。このように、もはや「しっかり噛む」ことが「健康で豊かな生活」に影響することは明らかです。
残っている歯が少ないと…
1, 認知症になりなりやすい
しっかり噛んでいないとアルツハイマーを引き起こす物質が大脳皮質に沈着しやすい=認知症になりやすい
2,記憶力が低下する
歯が少ない人ほど、記憶をつかさどる「海馬」や「前頭葉」の容積が小さい=記憶力が低下する
3,寝たきりに…
20本以上歯がある人に寝たきりの人はほとんどいない。反対に、9本以下で、かつ「入れ歯」も使用していない人は、寝たきりだったり介護が必要なケースが圧倒的に多い
歯が少ないからといって、あきらめないで!
たとえ歯がなくなったとしても、それを補う方法はたくさんあります。「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」などです。比較的噛む力が弱いとされる「入れ歯」でも、使っている人とそうでない人では、寝たきりや介護の必要な割合に大きな差があるという調査結果も出ています。「入れ歯だとうまく噛めないから…」とあきらめず、調整して毎日噛み続けることが、健康に長生きするためにとても重要です。