実はこれ、「片側噛み」が原因かもしれません。片側噛みとは、食事の際に左右どちらかでばかり噛んでしまうことで、原因はさまざま。一時的に歯が痛くて避けていたら習慣になってしまった、噛み合わせが悪い、もともとの「噛み癖」…など。一時的なら問題ありませんが、ずっと続けているといろいろな弊害が生まれてきます。
●顔がゆがむ?
片側噛みによる弊害の原因は、顔の左右の筋肉に差が出てくること。片側噛みをする側の筋肉だけが緊張してピンとはり、逆に反対側の筋肉は緩みます。すると冒頭に挙げたような目の高さ、口の向き、ほうれい線の濃さなどの見た目に現れてきます。
※ゆがみには片噛み以外の原因もありますので、噛み癖を直すだけで顔のゆがみが改善されるものではありません
●さらに全身も・・・
片方だけ緊張した筋肉の影響は、頭を支えている首にも現れ、首から肩、腰、下半身と、いたるところにコリや痛みという形で広がります。また、一方のあごの関節に負担が集中しますので、あごが痛んだり、口が大きく開けられなくなる「顎関節症(がくかんせつしょう)」の原因にもなります。
●噛み癖はどうやってわかる?
噛み癖はさまざまな要因が加味されて症状が出るものです。自分の噛み癖をわかりやすく判断する方法として、食べ物を口に入れた際に、舌でどちらに食べ物を移動させているかを確認してみてください。例えば舌が始めに食べ物を右側に移動させていたら、噛み癖は右ということになります。
●片側噛みを治そう!
まずは片側噛みの原因が、骨格の問題なのか、歯の問題なのかを調べる必要があります。
原因が歯の痛みなら治療が先決。毎回の食事での両方噛みを意識していきましょう。あごを大きく開けながら食べると、舌が勝手に左右に動き、自然とバランスよく噛むことができます。また、1日3回ほど噛み癖のないほうでガム(キシリトール入りなどむし歯にならないもの)を1時間ぐらいかけて噛むのもおすすめ。早ければ数週間で効果が現れます。
噛み合わせや骨格が原因の場合
痛み以外の歯の問題なら、矯正治療で治すこともできます。正しい噛み合わせになっていないことが原因で、片側の歯だけを使ってしまっていることがあります。矯正治療には長い時間がかかりますが、歯並びを整えることが噛み癖を治す治療の第一歩になります。また、あごの骨格の問題なら手術が必要な場合もあります。骨の状況に関してはレントゲン等を取って判断する必要が出てきますので、お近くの歯科医院や整形外科にて診断を行って頂くことをお勧めしいたします。
●逗子近くにお住いの方へ
マリモ歯科・矯正では、このような片側噛みからくるお口や健康の心配ごとについても相談を受け付けています。質問・相談専用のLINEを開設していますので、普段の噛み方をチェックしてみて、気になる方はぜひ歯科医師にご相談ください。
歯科定期検診は健康な今こそスタート
半年に1度は歯科検診が必要といわれていますが、気になっていてもなかなか受診できない、という方も多いのではないでしょうか。勇気を出して一度ご来院ください。